作家インタビュー第27回 にゃんこばずうかさん

インタビュー作家座談会

にゃんこばずうかさんはニコリのスタッフです。身内なので以後敬称略。32歳、男。いつか燃えるような恋がしたいと思っている独身。

ニコリでの仕事は、ケータイのパズルサイトの管理人。本人いわく「仕事おもしろいっすよ」

(金)入社何年目?

にゃんこばずうか3年目です

(金)入社のきっかけは?

にゃんこばずうか前の会社をやめようと思いました。次には自分のやりたいことをしたかったので、自分のやりたい順にアタックしていこうと思いました。まずはニコリからと最初にダメもとで金さんにメール出したらあたっちゃって(笑)

(金)ちなみに2番目以降は?

にゃんこばずうか漠然としたものしかなかったけど、数学が生かせる民間の研究職を考えました。たとえば暗号技術とか。339さんのような仕事ですね。あとは漢字が好きなので、漢字検定協会にも入りたいと思ってました。パズルじゃなければ、何かしらの研究というか、頭を使う仕事がしたいと思ってました

(金)ふうん。子どものころからパズル好きだったんですか?

にゃんこばずうかなぞなぞの本を子どものときに読んだくらいで、パズルはまったくしなかったですね。高校のときまで趣味は勉強だけでしたから

(金)勉強が趣味だったの?

にゃんこばずうか単純に、教科書に載ってる勉強が好きだったんです。だから、宿題はやらないし、テストのための勉強もしたことないんですよ。大学の受験勉強も全然しませんでした

(金)なかなか変わった子だったんだね。ペンシルパズルとの出会いは?

にゃんこばずうか坂本伸幸さんが大学の同級生だったんですけど、彼の部屋に遊びに行ったときに置いてあったパズル通信ニコリを見たのが最初です。その日すぐ本屋に最新号を買いに行きました。63号でした。家に帰って解きました。1号分しか問題がないんで、問題数が少ないじゃないですか。いきなり自分で問題作りました。最初に作ったのはへやわけです。自分で解いてみたら完成してました。初投稿は十数本。いろいろな種類のパズルを送りましたが、橋をかけろとふくめん算だけ載りました。ニコリを知ってから投稿するまで3日って短いですよね

(金)その記録は今後も破られないかもね。そのころと今と変わった?

にゃんこばずうか当時は仮定を使って解くどろくさい問題ばかり作ってましたね。自分がそんな問題を作りたかっただけなんです。今とは全然違います

(金)今、パズルを作るときに考えていることは?

にゃんこばずうか多くの人に解いて楽しんでいただける問題を目指しています

(金)変わってきたきっかけは?

にゃんこばずうかたぶん、母親が数独を始めたのも大きいと思います。難しい問題はまったく解けないんですよ。難しい問題は解かれないことが多いと感じたので、そういう難しい問題はほかの作者にまかせて、ボクはやさしい問題でパズルをより多くの人に解いてもらう方向を目指したいと思ったんです。実際まだそんなに達成できていないので、努力中というところなんですけど

(金)やさしい問題を作るのは難しい?

にゃんこばずうか難しいです。へやわけなんかそうなんですけど、これは大丈夫だろうと思って使っちゃった手筋が、あとから解きなおすと、ここはやっぱり難しいなと思ってしまうことも多いですね

(金)好きなパズルは?

にゃんこばずうかやっぱりへやわけです。なんでも作っていいと言われたら、へやわけの大きいのがいいですね。今でもへやわけのデカビロを作りたいと思ってます

(金)なぜへやわけが好き?

にゃんこばずうか人工的なところですね。人工的なルールがもともと好きなんですよ。ボクは大学で『逆数学』という数学の一分野を専攻していました。普通の数学というのは、何かを証明するとき、正しいことさえ保証されていれば、どんな定理でも法則でも使ってもいいですよね。けれど、逆数学というのは、あえて制限を加えて『この定理を使わずに、定理を使ったときと同じことが証明できるか? できないとしたらどのくらい近づけるか?』ということを研究する学問なんです。正しいとわかっているものをあえて使わない、というのが人工的で、好きでした。昔から制限された中で何ができるか、ということを考えるのが本質的に好きなんですね。へやわけを作るときも似た気持ちで作っています。人工的なしばりの中で、どれだけ人間的な感情的なものを表せるかというのがボクの大きいへやわけのテーマなんです

(金)技巧より感情ということ?

にゃんこばずうかそうです。難しいへやわけを好きな人の中には技巧をこらした問題が好きな人も多いと思うんですよ。昔はボクもそっちを目指していたんですけど。でも、小さいサイズでもゴリゴリのテクニックを詰め込むことはできるんで、せっかく大きいスペースがある問題を作るのならテクニックだけではない、なにかしらの感情に訴える問題がいいと思いました

(金)作るときに、想定している解き手は、いますか?

にゃんこばずうか自分ですね。自分が満足できない問題はダメです。自分を満足させることが最低ラインになってます

(金)お手本になるような作家さんは、いる?

にゃんこばずうかやさしい問題の見せ方は、坂本伸幸さんが昔からうまいですよね。参考にしてます。最近はわりとCastyさんの問題も参考になりますね

(金)理想のパズルは?

にゃんこばずうか究極はないですが、やさしいけど感動を覚えるような問題を作りたいですね。解き始めの人には普通に楽しんでもらって、慣れている人には、ほほー、といってもらえるような問題です。こんな問題は手の運動だよ、と言うような人にこそカンタンな問題にも感動があるんだ、と気づいてもらいたいんです

(金)35年後は何やってる?

にゃんこばずうかずっと勉強していたいっていうのがあるんですよね。今は中国の古代の歴史にはまってるんですけど。35年後も何か勉強して、自分の知らないことを新しく知る喜びを覚えていたいですね。それと、泳いでいたい、健康でいたいです

(金)そういえば、最近泳いでやせたんだって?

にゃんこばずうかはい、やせましたよ。今、ピークのときより6カ月で19キロやせちゃったんですよ。別にやせるのが目的じゃないんですけど。運動するのが楽しいということを初めて知りました。昔の自分じゃ考えられないんですけど、体を動かすと活力がわいてくるんですよ。今、体を動かすのが楽しいですよ。中高生のころ運動部には入ってなかったし、今ごろ気がつくって遅いですかね。おかげで勉強もできたんだけど

(金)目標体重は?

にゃんこばずうか理想体重は62kgらしいんで、そこまで落としたいなあと思ってます。せっかく基準があるんだからそこまでいけるかやってみたいと思いはじめました

(金)運動は今何をやってるの?

にゃんこばずうかジムに行って、筋トレして、自転車30分こいで、1km泳いでます。最近は週末にポタリングで100kmぐらい走るのが楽しいです

(金)では最後に、解いてくれる人へのメッセージを

にゃんこばずうかみんなのことを聞いてきたんで自分の言葉がなくなっちゃって(笑)。作るときは一生懸命作ってるんで、普通に解いて楽しんでいただければうれしいです


インタビュー : 2009年6月 2009年7月14日公開

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