パズル作家座談会 第21回

インタビュー作家座談会

ケータイでパズルを解こう!

ニコリはケータイ向けのパズルサイト『ニコリのケータイパズル数独』を運営しています。そこで今日は『ケータイでパズルを解くこと』をテーマに話しました。ゲストはHammyさんとぽっつさん。ケータイパズル数独で、作家としてだけでなく解き手としても活躍されているおふたりです。ケータイパズル数独の会員のみなさんはもちろん、そうでない方も必読の内容ですよ。ニコリからは(金)(竹)が参加しました。

(竹)今日は、作家の中でも特にケータイの問題を多く解いているおふたりをお招きしました。先月のランキング記録を調べたところ、Hammyさんはクロスワード以外ほぼ全問参加されていました

ぽっつすごい参加率!

Hammy忘れたときと、海外出張のとき以外は基本的に参加しています。ぽっつさんもかなり参加されていますよね

ぽっつそうですね。問題を開いて、2分以内で解けそうなものはそのまま解いてランキングに参加しています。時間がかかりそうなものは、解かずにとっておいて、電車の中などでじっくり遊んでいます

(竹)おふたりとも、早解きランキングで上位の成績を収めていますよね

ぽっつでも、むかしよりは1位をあまりとれなくなりました。先月は四角に切れで1回とっただけだったと思います

Hammyぽっつさんは四角に切れを解くのが速いですよね。以前はぬりかべも速かったと思うんですけど、最近は私が勝てるようになってきました

ぽっつそれはHammyさんが上達したんですよ。タイム縮めすぎです(笑)

(竹)速く解くヒケツのようなものはあるんでしょうか?

Hammyきっと聞かれると思って考えてきました。まず、コタエを入力する順序を意識するのは大事です。たとえばぬりかべで、1つ黒マスを打ったあと、そのナナメにあるマスも黒マスだとわかることがありますよね

ぬりかべ01 ぬりかべ02

Hammyこういうときに、左の図から、右に1マス移動→下に1マス移動→黒マス、と操作すると、もったいないんです。そのあとすぐに上に戻って黒マスを打つことになるからです。左の図から、少し先の展開を見越して、黒マス→右に1マス移動→黒マス→下に1マス移動→黒マスと入れたほうが速い

ぽっつできるだけ最小手数になるように、ということですね

Hammyはい。実は私、むかしは白マスの印をつけないとぬりかべが解けないタイプだったんですよ。でもそれだと手数が多くて早解きで勝てるわけがないので、印なしで解けるよう何度も練習しました。何回もやっているうちに、数字の配置を見ただけで黒マスのつながりが絵として浮かびあがってくるようになってきました。特に角にナナメに数字がとなりあっているところなんかはよく浮かびあがります。あとはその絵を実現するためにいかに効率よくぬっていくかですね。ぬっているうちに別の黒マスが見えてくるので、それも移動している最中にぬるようにしています

ぽっつほとんどプロの世界だ(笑)

(竹)同じ問題を何回も解くんですね

Hammyはい、速く解けるようになるための基本だと思います。私はどっさりパック(ケータイパズル数独で公開している、過去問が詰まったパック)は全部持っています。1つのパックが50問。5問飛ばしで解いていくとちょうど10問なので、それで1セット。ちょっと時間ができたら、1セットしゅしゅっと解く、ということをいつもやっています

ぽっつ野球の100本ノックみたいなものですね。そうか、あの速さは練習のたまものなんだ。解くときは両手を使ってケータイを操作していますか? 私は電車で立つことが多いので、片手なんですけど

Hammy両手で解いてますよ。実際にやってみましょうか
(Hammyさんによる早解きデモンストレーション)

一同速い!

ぽっつ指の動きがおかしい!

Hammy緊張したので、指がうまく動かなかったです。あとは、自分のケータイでボタンを押したときの反応速度に慣れるのも重要ですね。あまり速く入力しちゃうとアプリが入力を受け付けないことがあるんですよ

ぽっつありますね

(金)でも、MIXになってからだいぶ反応速度が速くなったはずなんですけど

Hammy私のケータイは古い機種なので、MIXに対応していないんですよ。機種を変えたらもっと速く解けるようになるのかなとは思っています

ぽっつボクもケータイを変えたときは戸惑ったなあ

(竹)反応速度については、どうしてもケータイの機種に依存するところがありますからね

Hammy今使っているケータイは、大きさも気に入っているんです。小さくて薄いケータイが好きなんですが、最近のケータイはごっついのばかりですよね。ただ、アプリに限らず動作が全体的に遅いので、ケータイを変えたほうがタイムが速くなるとは思っています

(金)早解きのために機種を変える、というところまではまだ至っていないんですね

Hammyまだランキングで勝てていますからね。勝てなくなったら機種変更を考えたいです(笑)

ぽっつボクは最近ケータイを買い換えたんですけど、アプリをやりやすいという条件で機種を選びました

Hammyそれは第一条件ですよね。私はぽっつさんの四角に切れの速さのヒケツを知りたいです。どうやって解いているんですか?

ぽっつどうやってというか…開いた瞬間に『こう切れるな』と直感でわかるんです。2秒くらいぼーっと眺めていると勝手に切れていく感じです。あとは最短距離の移動になるようにカーソルを動かして切っていくだけ

(竹)難しい問題でも直感でわかるんですか?

ぽっつコタエが見えにくいかどうかは、難しさよりも作家さんによりますね。なかなか見えてこない作家はだいたい決まっています。それを逆手にとって、作家の名前で解きかたを変えることもあります。たとえば、Castyさんだったら正統派の切りかたでたぶんだいじょうぶ。Gutenさんだったら、たぶんここはこうやるよね、というように

(金)Gutenさんの問題は、へこんだ空間がよく出てきますよね。そこに棒状の四角が伸びてくる

ぽっつそうそう。あと、Hammyさんの問題はふつうに理詰めでやったほうがだいたい速いです。ひねくれていることが多いから、下手に見切ろうとするとハマってしまいます

Hammyへえ、そうなんですか。私は直感で見切るということをしたことがないので、わからないです

(金)作家ごとの問題の個性を把握しているからこその解きかたかもしれませんね

(竹)直感といいつつ、蓄積された経験からの裏付けがあるんですね。直感というより経験則かな

ぽっつひとりの作家としては、直感で見えたとしても理詰めで一歩一歩解かないといけないかなあと思うところもあります。いつも『この解きかたで解いてしまっていいのか』と自分の中でせめぎあっています

(金)おふたりにとって、早解きランキングでトップをとることは目標なんですか?

Hammy目標です。私は、ランキングがあるから燃えて解きます

ぽっつやっぱり明確に順位が表示されると燃えますよね。でも、ボクはそこまで目標ではないかな。練習をするほどじゃないですから(笑)。ただ、あるパズルを速く解くには、そのパズルのことをよく理解しなければいけないですよね。速く解けるかどうかというのは、そのパズルへの理解や愛情の深さを測る指標のひとつになりうるんじゃないかと思います

(金)速く解ければいいわけではないんだけど、たしかにひとつの指標にはなるかもしれないですね

(竹)ケータイならではのおもしろさがあるパズルというのはありますか?

Hammy数独がそうかもしれません。私は数独を解くのが苦手だったんですが、ケータイで解くようになって楽しく感じるようになりました

ぽっつ数字を自然に入力できるのが大きいかもしれませんね

Hammyそうですね。私の使っているパソコンはキーボードにテンキーがないので、nikoli.comでもそれほど解き心地よく感じなかったんです。ケータイだと『作者はコレをやりたかったんだな』というようなことを感じ取りやすい気がしています

(竹)紙の上では数独は解かないんですか?

Hammyあまり解いてないですね。紙だと、鉛筆書きの数字と印刷されている数字が同じ数字に見えなくて間違うことがあるんです。慣れの問題だとも思うんですけど

ぽっつ私も自分の手書き文字にクセがあるので、わかります。ケータイだと同じフォントで入力できるのでうれしいです

(竹)(金)さんは編集としてこれまで手書きでもたくさん問題を解いてきましたよね。そのあたりはどうですか?

(金)むかしはワープロもなかったから、投稿作品はみんな手書きでした。個性的な字で問題を送ってくる人も多かった。2と3と5がみんな同じ数字に見える問題なんてのもありましたよ。最近は電子印刷の原稿が増えてきて、編集がやりやすくなりました

(竹)やっぱり紙と電子媒体じゃ違うんですね

ぽっつほかに、小さいサイズの難しい問題を解けるのもケータイのおもしろいところです。出版物やnikoli.comだと、どうしてもサイズに応じた難易度の問題が中心になるじゃないですか。ケータイだと、同じサイズ固定でいろいろなタイプの問題が解けるのでおもしろいです

Hammy問題を作るときも、ケータイという場があるのはうれしいです。新しいネタを思いついたとき、『このネタを使うと絶対に難しい問題しかできないな』ということがよくあります。nikoli.com向けに作るとしたら、ネタを活かしつつ大きい問題を作らなければいけないのでタイヘンなんですよ。ケータイ向けだと、最初から小さいサイズしかないので、ネタを使った問題を気軽に作りやすいんです

(竹)なるほど。画面の制約のせいで小さい問題しか遊べないというのは、ケータイの弱点だと思っていました。おふたりのような見かたをすると、むしろケータイならではの利点になるんですね

ぽっつ画面が小さいことそのものについても、必ずしも不便なだけじゃないと思います。盤面全体を見渡せるので

(金)でも、老眼の人には厳しいところがあるんですよ。だから、アプリ上での数字の見えかたについては、少しでも見やすくなるように改良してきたつもりです

Hammyケータイは手軽なのもいいんです。時や場所を選ばない。3分でも時間があれば、起動してヒョッと遊べる。たとえば、ラーメン屋でラーメンを注文して出てくるまでの間でも問題なく遊べます

(金)見た目的にも違和感がないですね。ラーメンを頼んだあと、パッとペンパ本を出して解きはじめるのはけっこう人目を引くけど、ケータイいじりだったらみんなやってますからね

Hammyなるほど、そういう利点もありますね。いつでもどこでも遊べるから、中毒性も高いんですよ。いつの間にか、気がついたらケータイを取り出してパズルを解いているようになりました

ぽっつソーシャルゲーム人気と似たような理屈ですね。本とかパソコンとかでカバーできないところをカバーしていると思います。ボク自身は、生活スタイルまで変わりました。普段持ちのカバンが小さくなりました。電車の中でもケータイで遊ぶようになって、ニコリの本を持ち歩く必要がなくなったんです

(竹)そろそろお開きにしたいと思います。最後に、この記事を読んでいるであろうみなさんへのメッセージをお願いします

ぽっつたとえ話をひとつ。旅行って一口に言っても、長期間の海外旅行もあれば、日帰りの小旅行もありますよね。ケータイのパズルって、日帰りの小旅行だと思うんですよ。手軽に旅行気分が味わえると思うので、ぜひ遊んでみてください

Hammyまだケータイのパズルを経験したことがないみなさんには、ぜひ一度ケータイで遊んでみてほしいです。この中毒性を私といっしょに味わいましょう。すでにハマっているみなさん、もしよかったら感想などいただけたらうれしいです。あと『こんな問題が解きたい』なんてリクエストをいただけたら、作りますよ

(竹)今日はありがとうございました


座談会開催 : 2011年11月 2011年12月12日公開

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